山梨県にある富士急ハイランドの人気アトラクション「ド・ドンパ」で4名が骨折などの大怪我を負う事故が発生したとのことです。
今までにも4件の負傷事故が発生している当アトラクション。
今回は事故発生の報告も遅れており、県は立ち入り調査を行いました。
ド・ドンパや今回の事故について解説していきます。
ド・ドンパは富士急ハイランドの中でも「FUJIYAMA」、「ええじゃないか」、「高飛車」とともに4大コースターとして人気を集めています。
休日には数時間待ちの行列が出来るほど。
他の遊園地では見られないスタート直後の水平な場所での急速な加速が特徴の鉄製ジェットコースターです。
現在の「ド・ドンパ」の基本情報はこちら
■コース全長:1244m
■最高速度:スタート1.56秒で時速180km
■ループ直径:39.7m
■ループ高さ:地上約49m
爽快感と絶叫ポイントが沢山あり、ジェットコースター好きには堪らないような構造です。
2001年に「ドドンパ」で営業を開始した後、2017年に「ド・ドンパ」としてリニューアルしました。
ドドンパでは1.8秒で172km/時の加速であった点がリニューアル後には1.56秒で180km/時に変化したり、それに伴いコースの途中を垂直の形からループ型に変わったりなど、様々な工夫がなされてきました。
スタート地点から程なくしてある「発進トンネル」は変わらずに設置してあり、加速後突然光に包まれるという視覚的な楽しみもあります。
しかしこの急速な加速は危険を伴うものであり、機器だけではなく乗客の体にも負担をかけてしまうこともあるようです。
「ド・ドンパ」開業翌日の2017年7月16日にはループを回りきれず逆走し、コース上で停止する事故が発生しました。
乗客は全員無事でしたが、この事故はタイヤの一つがパンクし、安全装置が作動したことが原因だったとの結果が報告されています。
今回は2020年12月、2021年5月、7月、8月と合計4件の負傷事故が発覚しました。
いずれも30代から50代の方で頚椎や胸椎を圧迫骨折しており、50代の女性は全治3ヶ月であったことも発表されています。
富士急ハイランドは機器側での問題はなかったため、県への報告をしなかったとのコメントを公表しています。
当アトラクションは8月12日から営業を停止し行政指導や事実調査、21日からは県と国の立ち入り調査が行われるとのことです。
機器側では問題が見られなかったとのことで、富士急ハイランドではしっかり安全確認をしていたことが伺えます。
しかしながら報告が遅れてしまったことは不信感にも繋がりますので、今回の件でよい安全確認に努めてほしいものですね。