静岡県熱海市の伊豆山地区の土石流で、少なくとも安否不明者が113名出ていることが判明しました。
警察や消防が捜索に当たっています。
7月3日、大雨の影響により静岡県熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生しました。
逢初川が大雨で増水し、上流で起きた深層崩壊が原因で川床に泥や岩が堆積。その後決壊して下流に大量の水と土砂が流れていったと考えられています。
ちょうど下流に位置する伊豆山地区は土石流の直撃を受け、民家や商店が軒並み流されてしまいました。さらに、避難しようとして高いところ(上流方面)へ向かっていた人々も巻き込まれてしまったようです。
映像では車や民家がなすすべもなく飲み込まれていく様子が映っています。
当初は熱海市の斉藤栄市長から安否不明者20人と発表されていましたが、5日には住民基本台帳と照合することで流された家屋が130棟に及ぶことが判明し、現在は113人が安否不明であるとされました。
5日午後1時時点で既に死者は2人。また、男性11人と女性12人の計23人を救出し、このうち2人がけがをしている(1人は重傷)という状況でした。
土石流が全てを押し流してしまったせいで、あたりは瓦礫だらけの更地に。人数把握の手段が役所に申請された書類しかないという状況も今回の土石流の凄まじさを物語っています。
土石流があった伊豆山地区には地元消防・警察のほかに、御殿場市の板妻駐屯地から自衛隊30人が派遣されました。災害派遣医療チームDMAT(Disaster Medical Assistance Team)も現地入りした模様です。
地元ボランティアなどの助けもあり、現場の救出活動は700人規模の態勢で行われています。また、551人以上に及ぶ避難者への支援も同時に行われているようです。
今回の土石流の原因は、ソーラーパネル業者による斜面へのソーラーパネル乱立が原因ではないかと見られています。
ソーラーパネルを設置するために山の斜面に過度な盛り土がなされており、それによって被害が増大した疑いがあり、県は調査を進める方針です。
盛り土・森林伐採など自然を破壊して設置されるソーラーパネル。もし今回の土石流の原因がソーラーパネルなら、他の設置場所も土石流が起きる危険性が高いことになります。