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熱海土石流 岩盤から根こそぎ崩壊 いまだ多数が安否不明

熱海土石流 岩盤から根こそぎ崩壊 いまだ多数が安否不明

静岡県熱海市で3日午前10時半ごろした大規模土石流の原因は「深層崩壊」の可能性と言われています。

山の斜面が崩れる「斜面崩壊」には2種類ある

https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/shinsouhoukai.html

※国土交通省より

連日の大雨の影響で甚大な被害をもたらした、熱海市で起きた大規模な土石流。

山の斜面から黒い土砂が市街地を通って海へ向かって、激しい勢いで流れ落ち多数の家屋が飲み込まれたり、破壊されたりしました。

これについて専門家は、標高の高い場所で岩盤から崩れ落ちる「深層崩壊」が起きたことにより、今回の土石流が発生した可能性が高いとみています。

県は4日に崩壊した土砂の量は、発生源に堆積していた盛り土を含め約10万立方メートルに及ぶ可能性があると説明しました。

また、岩手大の井良沢道也教授(砂防学)は「表面崩壊が複数発生したとしても、この土砂の量は発生しない可能性が高い」とみています。

「今回の土石流は、黒い泥が多く含まれる「泥流型土石流」とみられ、現場の映像などから、土石流には砂や石の粒などがあまり含まれず、粒子の細かい火山灰が水を吸い、泥っぽくなった可能性が高い。泥流型の土石流は流れが速くなりやすく、今回も『非常に流れが速かった』ということです。

さらに、崩れた場所には人工的に造成された地点もあったことから、急斜面に人工的に造成した斜面は大変危険だと言われています。

熱海市は6日朝の時点で24名以上の安否が確認出来ていないと明らかに

現在、熱海市消防や自衛隊などが懸命に救助活動にあたっていますが、雨が強まり、現場で小規模な崩壊が起きたこともあり度々作業を中断するなど、捜索が思うにまかせないところもあるそうです。

斎藤栄市長は「72時間が神馬救助の一番大事な時間になる。情報収集、避難所の対応など救助活動のバックアップのためにも持ち場の仕事に全力を挙げて欲しい」と災害対策本部会議で呼びかけました。

警察や消防の他、静岡県知事の災害派遣要請を受けて消防相が派遣した、自衛隊員30人が救出・検索作業に当たっていますが、大事な人と連絡が取れなかったり、慣れ親しんだ街がめちゃくちゃになったりと、胸を痛めている住人も多くいます。

一人でも多くの安否が確認でき、元の安心した生活に戻れる日が来ることを祈っています。