2021年は、7月28日が土用の丑(うし)の日。
例年であれば、うなぎ専門店が予約で埋まって賑わいを見せる日となるが、新型コロナウイルスの感染拡大が続く今年は、持ち帰りやデリバリー需要が高まっているようだ。
「土用」とは季節の変わり目を意味する言葉で、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間の期間を示している。
旧暦では日にちを子・丑・寅…の十二支で数えていたため、土用の丑の日とは、「土用」の間の「丑」の日を指していることになる。
土用の丑の日は毎年異なり、2021年の土用の丑の日は1月17日、1月29日、4月23日に続いて4回目。
残すところ10月20日、11月1日の2回となっている。
翌年以降の土用の丑の日は以下の通り。
・2022年の土用の丑の日
1月24日、4月18日、4月30日、7月23日、8月4日、10月27日
・2023年の土用の丑の日
1月19日、1月31日、4月25日、7月30日、10月22日、11月3日
・2024年の土用の丑の日
1月26日、4月19日、5月1日、7月24日、8月5日、10月28日
・2025年の土用の丑の日
1月20日、2月1日、4月26日、7月19日、7月31日、10月23日、11月4日
年に6~7回の頻度で訪れる土用の丑の日だが、やはり夏のイメージが強いのではないだろうか。
うなぎは夏バテや疲労回復に効果が期待できる成分が含まれており、古くは万葉集でも「暑い時期を乗り切るために、栄養価の高いうなぎを食べる」といった主旨の句が詠まれているようだ。
うなぎは、まさにこの季節にピッタリの食材なのである。
そんな土用の丑の日のうなぎだが、今年は家で食べたいと考えている人が多いようだ。
都内のうなぎ専門店では、店内で食べていく客の数は例年に比べて少ない反面、持ち帰りのうな重を求める予約の電話は次々入っているという。
商店街に漂ううなぎを焼く香りにつられ、持ち帰りのうなぎ串を求める人の姿も目立つ。
スーパーマーケットも「土用の丑の日」をアピールした販促物が目立つ中、うな重や蒲焼きを求める買い物客で賑わいを見せている。
デリバリーアプリの中には、うなぎを使ったメニューを提供している飲食店の特集を組んでいるものも見られ、オーダー増を狙っていると思われる。
新型コロナウイルスの影響でなかなか外食もままならない昨今だが、せめて土用の丑の日は家で贅沢気分を味わってみるのも一興かもしれない。