※本稿はCoinDesk Japan 編集部による寄稿を編集・抜粋しています。
ヤフー(Yahoo! Japan)と、LINEのグループ会社でブロックチェーン関連事業を行うLVC(LVC株式会社)が、NFTの二次流通市場を拡大させるために連携するという。
早ければ今年の冬にも、ヤフーのネットオークションサービス「ヤフオク!」でNFTアイテムの取引が可能になる。
独自のブロックチェーンを開発し、暗号資産(仮想通貨)取引サービスを手がけるLVCは7月27日、ヤフーとNFT(ノンファンジブル・トークン)事業で連携を進めると発表した。
2社はLINEとZホールディングスとの経営統合のメリットを生かし、グローバル市場の拡大が期待されるNFT事業の基盤を固める。
NFT(非代替性トークン)は、ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アニメやゲーム、アートなどのコンテンツの固有性や保有を証明することができる。
LVCは昨年8月に、ブロックチェーンの「LINE Blockchain」上で発行されたNFTなどのデジタルアセットを管理できるウォレット「LINE BITMAX Wallet」の提供を開始。
今夏には、NFTを取引できるマーケットプレイスの正式版の運営をスタートさせる計画だ。
今回の提携により、ユーザーはLINEのブロックチェーンで発行されたNFTを同ウォレットを利用して簡単に出品・落札できるようになる。
日本では大手IT企業がNFT市場に参入する動きが強くなっている。
マネックスグループ傘下で暗号資産交換業を運営するコインチェックは今年、NFTマーケットプレイスのベータ版を開設した。
GMOインターネットグループも同じく、NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」(ベータ版)の開発を進めており、8月にも運営を開始する方針だ。
また、アニメやゲーム、音楽などのIPコンテンツ(知的財産)のマネタイズ事業を手がけるサイバーエージェントの子会社、CyberZもコインチェックと連携してNFT事業を進めていくと発表している。
LVCは6月にNFTマーケットプレイスのベータ版をローンチさせている。
当時の発表によると、LVCのNFTマーケットβでは、LINE Blockchain上のNFTアイテムの出品と購入が可能で、利用時の手数料は無料だという。
イーサリアムを基軸ブロックチェーンとする他の多くのマーケットプレイスでは、NFTの取引時にネットワーク利用料が発生する。
また、LVCは同マーケットプレイスで利用できる暗号資産は、LINEが開発したネイティブトークンの「LINK」になると述べている。