※本稿は食品新聞より一部編集・抜粋しています。
大塚製薬の人気商品 「ポカリスエット」には糖質が含まれている。
糖の摂取を避ける“避糖化”がトレンドになっているが、糖分には小腸でのナトリウムと水分の吸収を促進させる働きがあり、とりわけ熱中症対策には塩分(ナトリウム)とともに欠かせない成分といえる。
公益財団法人日本スポーツ協会は「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」の中で、「1時間以上の運動をする場合には、4~8%程度の糖質を含んだものが疲労の予防だけでなく水分補給効果にも役立つ」としている。
甘さの感じ方が時代とともに変化することを受けて開発された「ポカリスエット イオンウォーター」には、この事実を伝達する役割も担っている。
「腸から身体の中へ速やかに水分を吸収するには糖質は大切ですが、糖質を控えられている方にとっては難しいのが実情。そこで天然甘味料の糖質を使用しておりカロリー控えめでスッキリした味わいの『ポカリスエット イオンウォーター』という選択肢があるということをしっかり訴求していく」と大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業製品部の原康太郎ポカリスエットプロダクトマーケティングマネージャーは語る。
「ポカリスエット イオンウォーター」では、昨今の在宅時間の増加も踏まえて、日常の水分補給により特化したコミュニケーションを展開。
今春から、安藤サクラさんを継続起用した新CM「おとなは、ながい。~ステイホーム」篇を放映・公開している。
新CMでは、家の中では無自覚に脱水しがちであることから、こまめな水分補給を奨めている。「今までとはちがう日常になってから気づいたことや気持ち、シーンを表現しながら、それでも“みんなで元気でいないとね。”と前向きなになれるような想いを込めている」と語る。
以前のCMでは、安藤サクラさんが通勤時に300mlPETを持った描写をメインにしていたが、今回のステイホーム篇では、回想シーンの合間に900mlPETを手元に置いてグラスで飲むシーンや冷蔵庫の袖口から取り出すシーンがある。
900mlPETはスーパー・量販店・ドラッグストアに加えて、コンビニでも導入が広がっている。
「ポカリスエット イオンウォーター」は“もう1つの顔”であるサウナ公式飲料としての認知も広まりつつある。
かねてからサウナ施設とのタイアップを展開し、非常に盛り上がりをみせているという3月7日の“サウナの日”には特に好評だった様子。
今後はサウナそのものへの関心の高まりに商機を見出す。
原康太郎氏は、「オフィスワーカーとサウナの親和性が非常に高くなってきている。コロナ禍で、仕事量が変わらずコミュニケーションの機会が減ってストレスが溜まっていく中、やはり汗をかくということがどれだけストレス発散につながるか実感しはじめたのだと思う」との見方を示す。