不法残留している外国人を配達員として働かせたとして、不法就労助長の疑いでウーバーイーツの法人代表ら2名および同社が書類送検されました。
不法残留しているベトナム人を配達員として働かせたことにより、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いがあるとして、6月22日、料理のデリバリーサービスである「Uber Eats(ウーバーイーツ)」を運営する日本法人が警視庁により書類送検されました。
警視庁組織犯罪対策1課によると、問題のあった期間は2020年6月〜8月とのこと。
ベトナム人男性2名の在留資格確認を怠り、不法就労させた疑いがあるとしています。
書類送検されたのは、当時の代表の女性1名と、コンプライアンス担当だった女性1名、ならびに法人としての同社。
コンプライアンス担当の女性はすでに退職しているものの「外国人登録に不備があることはわかっていた」と容疑を認めている模様ですが、代表だった女性は「直接報告を受けていないのでわからない」と容疑を否認しているとのことです。
ウーバーイーツは過去にも不法残留している外国人による登録が問題となっており、不正な配達員登録をしたとして配達員が逮捕されるケースがありましたが、日本法人の書類送検は今回が初となっています。
ウーバーイーツの書類送検ニュースを受けたネット上では、ウーバーイーツの管理のずさんさや、不法在留している外国人の多さについて指摘するコメントが目立っています。
Twitter上では
「ちゃんとルールを守ってる人もいるのに」
といった、ウーバーイーツ配達員と思われる男性による憂いのツイートも見られました。
22日15時現在、ウーバーイーツのスマートフォンアプリ上では、通常通りの利用が可能な状態です。
ウーバーイーツの書類送検を受けて、東京オリンピック・パラリンピックにおける選手村でのウーバーイーツ利用可否動向についても注目が集まります。
国際オリンピック委員会(IOC)は選手村でウーバーイーツの利用を認めるよう、大会組織委員会に要請を行っていました。
IOCとしては選手の感染対策を考えた上での要請でしたが、組織委員会は「配達された物の確認ができない」「酒類の注文が規制できなくなる」といった理由から難色を示していたとされています。
両者間において感染対策の観点で揺れていた意見ですが、今回の書類送検は新たな問題となりそうです。