大阪市内のアパホテルで療養中だった新型コロナウイルス陽性の男性が、6階の部屋からいなくなりました。
現在も捜索中ですが、窓を壊して出て行った形跡がある以外、手掛かりは掴めていません。
自ら脱走したと見られるコロナ陽性の男は20代の若者。19日に大阪市北区の宿泊療養施設である「アパホテル東梅田南森町駅前」に入所したのち、22日に姿をくらましました。
22日朝に連絡が取れないことを不審に思ったスタッフが部屋を訪ねたところ、窓が破壊されており、男の姿はなかったと言います。
しかし、当時のホテル内は24時間警備員が巡回し、防犯カメラも設置されている状態。男はカメラにすら映らず6階から忽然と姿を消したことになります。
破壊された窓から外に出た形跡はあるようですが、6階という高さからどう移動したのかは不明。手がかりがないので生死すらわらないものの、少なくとも落下死体などは見つかっていないようです。
アパホテル東梅田南森町駅前は他のアパホテル並びにビジネスホテル同様、高層階の大型ビルです。ビル6階は地上からおよそ20メートル。10メートルの高さからアスファルトへの飛び降りで死亡するケースが多いことを考えると、この高さは驚異的です。
しかし、脱走発覚直後の様子は「ストッパーが破壊され、窓が全開だった」とのこと。やはり男は6階の個室―――20メートルの高さから脱走したと見て間違いないようです。
一番現実的な方法は、カーテンや自前で用意したロープなどを使って5階のベランダに降りる方法です。命綱がない以上かなりの危険はありますが、下まで飛び降りるよりは現実的でしょう。
とは言え、5階まで降りたところで問題があります。5階から出入口まで行くにしても、ホテル内はカメラと警備員が配置され、セキュリティは万全。他に出入りするスタッフや入所者の目もあります。誰にも見られず5階から内部を通って脱走するのは非常に困難なのです。
ホテル内部を通らないで脱走するなら、外部を伝っていくしかありません。ベランダからベランダへ1階ずつ降りていけば可能でしょう。ただし、それでも「目撃者がゼロ」であることに疑問が残ります。
男は24日午前11時の時点で未だ行方不明。生きているなら既に大勢の人間と接触していると見られます。保健所が行方を追っているとのことですが、これ以上手がかりが掴めない場合は警察に通報するそうです。
インターネットでも男の脱出方法を訝しがる声が。やはり「6階の窓から脱走」のセンセーショナルさが目を引いたようです。