松坂　今季引退　右手しびれ抜けず

「平成の怪物」と呼ばれた西武の松坂大輔投手が、現役引退を決断。

23年の現役生活に静かに幕を閉じます。

これまで何度も大きな手術を乗り越えてきたが、右手の指の感覚が戻らなかった

西武の松坂大輔投手(40)が今季限りで現役引退を決断したことがわかりました。

昨年7月5日に「頸椎内視鏡頚椎手術(けいつい)手術」を受け1年が経過しましたが、それまで1，2軍ともに登板はなく、完全回復の見込みがないため、現在は練習も行っていないとの事です。

これまで何度も大きな手術を乗り越えてきた松坂投手ですが、近い関係者に「右手の指の感覚がない。これ以上、チームに迷惑をかけることは出来ない」と話しており、今月6日、球団に引退の意向を伝え、了承されたとのことです。

西武に復帰した昨年の7月5日に「頸椎内視鏡頚椎手術」を受けて、復帰をかけていた今季。3月21日に初めてブルペン入りし、4月末には打撃投手を務める計画を話合うなど、復帰への道のりは見えていたはずでした。

しかし5月上旬のブルペン投球で、右手中指の感覚がないまま、球が右打者の頭部付近に抜ける症状が出たことが引退決断の引き金になったのか、5月中旬以降には練習から離れ治療に専念していました。

投手の生命線ともいえる右手の指の感覚がない状態でも復帰の道を探ったのは、「応援してくれるファン、そしてリハビリを支援してくれる球団の方々がいる。必ずマウントに立つ」との強い思いからだったそうです。

松坂の引退宣言を知りSNSでは、「今でもスーパースター」「みんな憧れ続けてきた」「これからはどんな『松坂』に変身してくれるのか、楽しみにしています」など、今後の活躍への期待が高まっています。

これまでの松坂投手

横浜高3年の98年に春夏連覇を果たし、夏の甲子園の準々決勝、PL学園戦で延長17回、250球を投げ抜き、決勝の京都成章戦でノーヒットノーランを達成しました。

その後西武に入団し1年目に16勝を挙げ最多勝に輝くなど「平成の怪物」と呼ばれています。

ポスティングシステムでは史上最高額の約5111万ドル(当時約60億円)での入札額で、07年にレッドソックスに移籍。

同年にワールドシリーズ制覇。15年にソフトバンクで日本球団に復帰し、カムバック賞受賞。20年に西武に復帰しています。