東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は14日、オリンピック開会式の楽曲担当にミュージシャンの小山田圭吾(52)を任命したことを発表。
しかし、小山田が過去にいじめをしていたことを告白する記事がネットで拡散されたことで、「五輪を担当するにはふさわしくない」「人選ミスにもほどがある」などの意見が飛び交い、炎上状態となっている。
小山田圭吾は「Cornelius(コーネリアス)」のソロ名義で活躍するミュージシャン。
1989年に小沢健二らと結成したバンド「フリッパーズ・ギター」のメンバーとしてメジャーデビューし、以来「渋谷系」と呼ばれる音楽シーンを牽引する存在に。
解散後はソロ活動のほかオノ・ヨーコらとバンドを組むなど、国内外を問わず精力的に音楽活動を行っている。
そんな小山田だが、今回の五輪開会式抜擢により、過去のいじめ問題が明るみに出ることとなった。
今回ツイッターで拡散されたのは、音楽雑誌「クイック・ジャパン」1995年3月号と「ROCKIN’ON JAPAN」1996年1月号に掲載されたインタビュー記事。
記事中で小山田は、障がいを持つ複数の同級生を、長年にわたっていじめていたことを明かしている。
具体的ないじめの内容は「排泄物を食べさせる」「全裸にする」「自慰を強要する」「プロレス技をかける」といった、いたずらの度を超えた凄惨なものだった。
小山田は「けっこう今考えるとほんとすっごいヒドいことしてたわ。この場を借りてお詫びします(笑)」と謝罪しているが、被害者にしてみればもちろん笑いごとではないだろう。
なお、インタビュー企画後に小山田と被害者の対談企画が持ち上がったが、被害者サイドの拒否により対談は実現しなかった。
小山田のいじめ告白記事の拡散により、ツイッターでは15日に「いじめ自慢」がトレンド入り。
五輪開会式の楽曲担当としての起用について、疑問視する意見が散見され、多数の「いいね」を集めている。
「五輪は誰かを傷つける人が作る祭典なのか…」
「25年前の事を蒸し返すな、という意見があるが…いじめられた方はそれこそ死ぬまで覚えているし、それで人生狂う人もいるんだよ」
「障がい者いじめを自慢していた人物が公的な国際イベントにかかわるというのはタチの悪い冗談としか思えない」
もちろん「過去の行為だけをクローズアップするのか」「清廉潔白な人はいるのか」といった意見も挙がっている。
しかしながら、「平和の祭典」であるオリンピックと、障がいのある人々が世界最高峰を競うパラリンピックにおいて小山田の起用は果たしてふさわしいものかどうか、検討の余地は大いにあるだろう。