東京オリンピック・パラリンピックの開会式で楽曲担当を予定していたミュージシャンの小山田圭吾(52)が19日、辞任することを発表した。
小山田の起用については、過去のいじめ問題が発覚したことから炎上状態となっていた。
小山田は16日に自身のツイッターで謝罪の上で、担当を外れない意向を示したが、一転して辞任を発表した形になる。
16日にツイッターで謝罪文章を公開した小山田圭吾だが、炎上が収まる気配はなかった。
炎上のきっかけは、音楽雑誌『ロッキンオン・ジャパン』や『クイック・ジャパン』で小山田がいじめ自慢をしていたインタビュー記事がツイッターで拡散されたことだった。
記事では「全裸にする」「自慰を強要する」「排泄物を食べさせる」といった凄惨ないじめの数々が語られており、ツイッターでは「オリパラにふさわしくない」として小山田の辞任を求める声や、起用について首をかしげる声が目立っていた。
小山田は16日に謝罪の上で楽曲担当は引き続き受けることを発表し、大会組織委員会も「現在は高い倫理観を持って創作活動に取り組んでいる」と小山田を擁護。
脳科学者の茂木健一郎が会見を進言していたほか、お笑いコンビ「EXIT」のりんたろー。の「今を見ずに、過去の彼に対して石を投げるっていうのが正しいのかっていう疑問はありますね」という、炎上を疑問視する発言にも注目が集まっていた。
しかし、炎上が収まることは依然としてなかった。事態を重く見たのか、小山田は19日にツイッターで改めて辞任を発表。以下が全文となる。
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この度の東京2020オリンピック・パラリンピック大会における私の楽曲参加につきまして、私がご依頼をお受けしたことは、様々な方への配慮に欠けていたと痛感しております。
関係各所に調整をさせて頂き、組織委員会の皆様へ辞任の申し出をさせて頂きました。
皆様より頂きましたご指摘、ご意見を真摯に受け止め、感謝申し上げると共に、これからの行動や考え方へと反映させていきたいと思っております。
この度は、誠に申し訳ございませんでした。
小山田圭吾
7月19日
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オンライン署名サイトであるchange.orgでは「東京オリパラ開閉会式制作メンバーから小山田圭吾氏の除外を求めます」といったキャンペーンが立ち上がっていたが、3万1457人の賛同者を集めて「成功」という形で閉じられている。
なお、小山田の後任については決定しておらず、不在のまま進める可能性も濃厚だ。