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「天井ドン」は違法行為?下の階の住人による「ドンドン」に悩まされる人々

天井

「天井ドン」は、受任限度を超える場合には、不法行為(民法709条)に該当する可能性があります。「天井ドン」を裏付ける証拠として、動画などで時間帯、頻度、継続時間などの記録を付けておき、まずは管理会社や大家さんに相談しましょう。

天井を突いて騒音に抗議する「天井ドン」。その解決方法とは

「下の階からの天井ドンは何という違法行為ですか?」。弁護士ドットコムには騒音トラブルについての相談が複数寄せられています。 

相談者の女性は、下の階から天井を突かれる「天井ドン」に悩んでいます。女性はスリッパやカーペットなどで騒音対策をしていますが、トイレのドアを閉める音に対しても階下の住人から「ドンドン!」と鳴らされています。 

こうした「天井ドン」に関するトラブルは多いようで、ツイッターでも「下の階の人から天井ドンされる。もう引っ越したい、怖い」「ちょっとつまづいてこけたくらいで下の階から天井ドンが来る」「午前10時に掃除機をかけていたら天井ドンされて

掃除機をかけるのが怖くなった」などの声が投稿されています。 

果たして天井を突いて騒音に抗議する「天井ドン」は法的に問題ないのでしょうか。どのように対処すれば良いのでしょうか。中島宏樹弁護士に聞きました。 

●記録を付けておくと良い●

――「天井ドン」は法的にはどのように考えられますか 

騒音に対する抗議の意思の表明方法としてのいわゆる「天井ドン」は、タイミングや時間、強度、回数などにもよりますが、受任限度を超える場合には、社会的に相当性を欠く行為として、不法行為(民法709条)に該当する可能性があります。 

受忍限度を超えるかどうかは、騒音の大きさや騒音の性質、音の発生原因、時間帯、頻度、継続時間などの事情を総合考慮し、客観的に判断されることになります。 また、「天井ドン」が原因で相談者の心身に不調をきたし通院したりした場合には、治療費、通院交通費、慰謝料などが賠償の対象となりえます。 

――どのような対処法が考えられますか? 

「天井ドン」を裏付ける証拠として、動画などで時間帯、頻度、継続時間などの記録を付けておくと、後々、役に立つと思います。 

近隣トラブルということもあり、いきなり当事者同士が直接対峙すると更なるトラブルに発展する可能性も否定できません。 

まずは管理会社や大家さんに相談して、管理会社や大家さんに下の階の住人に注意をして もらうのがよいと思います。 

それでも解決しないようであれば、意を決して下の階の住人に直接抗議申入れをする、あるいは、裁判所に関係調整のための調停や損害賠償を求める訴訟を提起する、といった方法が考えられます。裁判手続を視野に入れている場合などには、事前に弁護士などの専門家に相談されることをお勧めします。

【取材協力弁護士】 中島 宏樹(なかじま・ひろき)弁護士

事務所名:中島宏樹法律事務所

https://news.yahoo.co.jp/articles/c1f78c69bae054366bbdb17e12d8a551ba84476b

※弁護士ドットコムニュース参照