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「理解できない」緊急事態対象外に札幌市長苦言 外出自粛に協力求める

札幌市

北海道札幌市の秋元克広市長は8月18日の定例記者会見で、「まん延防止等重点措置」が9月12日まで延長されたことを受け、感染拡大を防ぐため大型商業施設やショッピングモールなどの混雑した場への外出を極力控えるよう呼びかけました。

札幌市では即応病床の半数近くが埋まった状態が続いている様子。今後、電話やオンラインでの診察、訪問診療を拡充する方針とのこと

札幌市の18日の新規感染者数は309人(うち再陽性4人)で、4日ぶりに300人を上回りました。  

18日までの直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は90.1人。緊急事態宣言の目安となる国の指標のステージ4レベルの「25人」を大きく超えています。  

秋元市長は会見で「緊急事態宣言レベルがずっと続いている。なぜ札幌、北海道が緊急事態宣言の発令の対象にならないのか理解できない。医療体制に余力があるうちに強い措置を取るべきだ」と苦言を呈しました。  

16日時点での北海道全体の確保病床使用率は38%、重症者用の病床使用率は11%で、それぞれ国が指標とする50%には達していませんが、札幌市では即応病床の半数近くが埋まった状態が続いています。  

まん延防止措置が9月12日まで延長されたことを受け、「幅広い世代にワクチンがいきわたる状況まできている」としたうえで、「旅行や帰省による人の移動で感染源がどこにあるかわからない危険な状況。大規模商業施設など混雑した場所への外出を極力減らしてほしい」と協力を呼びかけました。  

感染が拡大する中で、対策を強化する方針も明らかにしました。  

札幌市では高齢者を中心にワクチン接種が進んだ一方で、第4波と比べて50代以下の入院を必要としない軽症患者の割合が増えていて、17日時点の宿泊療養者は380人、自宅療養者は1129人に上り、増加傾向が続いています。  

今後、自宅療養する患者が増えることを想定し、電話やオンラインでの診察、訪問診療などを担う医療機関を拡充する方針です。  

また第5波に備えて保健所業務にあたる職員を約300人から約800人に増やし、第4波の収束で一時停止していた市内10区の新型コロナウイルス感染症対策室を再稼働。自宅療養者の健康観察や陽性者の調査業務などにあたり、体制を強化しています。