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「夕食が焼きそばだけだったから離婚」男性の発言問題、理由として無理はない?

焼きそば

「焼きそば離婚」なる言葉がネット上などで話題になっています。バラエティー番組の街頭インタビューで「妻が夕食に焼きそばだけを出したので離婚した」という男性の発言が発端で、SNS上では「文句を言うなら、自分で作れ」「作ってあげてるだけで奥さんは偉い」「時代錯誤」といった声が上がっています。「夕食が焼きそばだけ」は離婚の理由になり得るのでしょうか。夫婦カウンセラーの木村泰之さんに聞きました。

離婚理由にはなり得ない

Q.「夕飯が焼きそばだけだったから」は離婚の理由になり得るものでしょうか。

木村さん「それだけでは離婚の理由にはなり得ないと思います。家事負担についてのよしあしはさておき、議論の発端となった男性の家庭のような、妻が主に食事を作っている家庭のケースについて考えてみましょう。新婚の頃の夫婦は相手への許容範囲も広いので、いろいろなことを大目に見る余裕があります。その中で、食事もある程度のレベルであれば問題ないはずです。

しかし、共働きで忙しくなったり、子どもができたりすると、食事の準備にかけられる時間が少なくなってきます。外食やデリバリー、スーパーの総菜で済ませる機会も増えてくるでしょう。妻が自分で作ったとしても、簡単に作れる料理になるのは仕方ないことです。さて、そこで、焼きそばです。『夕食に焼きそばだけが出た』ということで離婚の理由になるのでしょうか。 

例えば、アレルギーなどの関係で食べられないものを出すとか、理由もなく作らないということであれば、まだ分かります。しかし、焼きそばというだけで『婚姻継続は難しい』というには無理があります。それが理由になるようであれば、数多くの夫婦が離婚しているでしょう。 

また、作る側にすれば、焼きそばとはいっても手間暇もかかっていますし、おなかをすかせている夫のためにと思って出しているわけです。あるいは、仕事や育児に忙しい中で作ってくれたのかもしれません。もし、そうでなくても、離婚を考える前に、まず感謝をすべきです」 

Q.焼きそばは極端かもしれませんが、食事についての不満から離婚に至るケースは多いのでしょうか。 

木村さん「食事の重要性が占める割合は、その夫婦の仕事のサイクルや性格によっても大きく違ってきます。仕事が夜遅く、外で食べる機会が多い夫や食事に無頓着な夫はあまり不満を持ちません。しかし、夫が親から、食事だけはきちんとするよう、しつけられていたり、味にうるさかったりすると、トラブルの原因になってもおかしくありません。 

ただし、そこから食事だけが原因で離婚となるケースはそう多くはないはずです。性格の不一致やもろもろの行き違いなどが積もり積もって、離婚に至るものです」 

Q.「焼きそば離婚」はあり得ないとしても、食事に関する夫婦間のトラブルはありそうです。そうした場合、夫婦円満を保つコツを教えてください。 

木村さん「長い夫婦の生活では食事だけでなく、さまざまな習慣やそれまで暮らした家族の文化の違いも出てきます。そうした違いが全くない夫婦はそうそういません。夕食の焼きそばを巡ってトラブルになったのであれば、妻は『夕食に焼きそばを嫌がるということを一つ覚えた、次は出さないようにしよう』とケーススタディーを増やしたと思いましょう。

あるいは、夫の方が、焼きそばが出てきても『自分が慣れればいいこと』と相手に対して許容範囲を広げると、もっとよいでしょう。お互いのギャップを埋める意識を持ってこその夫婦なのですから」