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トランスジェンダー選手、史上初の五輪出場決定

トランスジェンダー選手、史上初の五輪出場決定

ニュージーランド・オリンピック委員会は21日、東京オリンピックの重量挙げ女子代表として性別適合手術を受けて男性から女性へ性別転換したローレル・ハバード(43)さんを選出

87キロ超級で出場する見込みである。

トランスジェンダー選手の出場は五輪史上初となる予定だが、出場にあたっては様々な波紋を呼んでいる。

ローレル・ハバードさんとは?

ハバードさんは幼少時代にニュージーランドの国内記録を樹立した選手で、当時は男性として活躍していた

35歳で性別適合手術を受けて、2017年の世界選手権で2位、19年のパシフィック・ゲームズでは優勝するまでの実力者である。

オリンピックのこの競技では最年長選手となるハバードさん。

「3年前に腕を骨折したときにはもう終わりだと言われたけど、暗闇の中で多くの人たちが私を支えてくれた」、「多くのニュージーランド国民から思いやりと激励を受けたことに感謝し、恐縮している」とのコメントを示す。

IOCと NZオリンピック委員会からは

IOCは、15年に男性ホルモンのテストステロン値が過去1年間に一定の数値を下回っていれば、トランスジェンダー選手が女子として出場できるとするガイドラインを策定。

そして、同委員会のケレイン・スミス最高経営責任者(CEO)によると、「彼女はトランスジェンダー選手のためのIOC(国際オリンピック委員会)コンセンサスステートメントガイドラインに基づくものも含め、IWF(国際ウエイトリフティング連盟)の資格基準を満たしている」との声明を出している。

しかし、選手や専門家らなどによる批判の声も

かねてよりトランスジェンダーの出場には選手や専門家らなどの批判も多い

身体的優位性が指摘され、「競技が公平でなくなる」といった不満も出ている。

さらに、同種目の優勝候補でもあるベルギーのアナ・バンベリンゲン(27)は、トランスジェンダーのコミュニティーは支持するとしつつ、「他者の犠牲」があってはならないと主張。

「トランスジェンダーの参加基準を設けるのは難しい。別な側面から見ると可能なことかもしれないが、これは選手にとって公平だとは言えない」、「何人かの選手が五輪出場やメダル獲得といった人生を変える機会を失う」といったコメントも残している。

IOCが定めたガイドラインに関しては専門家から、「男性として成長した選手の身体的優位性を軽減する効果はほとんどない」との指摘や、今回の判断に反発する団体からは「骨格や筋肉など、生物学的なアドバンテージをあげればきりがない。公平性の議論をもっとすべきだ」と訴えている。

なお、NZOCのスミス会長は「性別への帰属性が非常に繊細で複雑な問題であり、人権と競技上の公平性とのバランスが必要だと認識している」との見解を示す。

まとめ

賛否両論ある今回の決定。

トランスジェンダー選手参入によって今後オリンピックはどう変わっていくのか。

今後も注目していきたい。