14日、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が1149人確認された。
1日の感染者が1000人を超えたのは5月13日以来約2ヶ月ぶり。東京オリンピック開催期間中に感染者数が増える可能性が大いにあるとして、大会組織委員会の関係者にも衝撃が広がっているという。
23日の開幕まで、残すところ10日を切った東京オリンピック。
「東京1000人超え」の報道を受けた東京五輪・パラリンピック大会組織委員会も、この状況には相当頭を抱えているようだ。
東京都では4度目の緊急事態宣言が発令されて間もないが、専門家からは、3週間後には1日の新型コロナウイルス新規感染者が1500人を超えるという予想も発表されている。
感染拡大の背景としてはデルタ株による影響も見逃せないが、多くの人が宣言慣れしてしまっている状況も挙げられるだろう。
もし開催中に新規感染者が2000人を上回るようなことがあれば、「大会打ち切り」の可能性もあるのではないかと関係者は述べる。
さらに、東京五輪閉幕の8月8日から約2週間後の開幕となる東京パラリンピックでは、新型コロナウイルスの新規感染者数を踏まえて「中止」の可能性がないとは言い切れない。
関係者の間では「さすがに一度開催した五輪打ち切りは現実的でないにしても、次の東京パラリンピックはどうなるかわからない」といった声もあるという。
観客を動員しての当初の開催予定から一転して、都内での無観客開催を決めた東京五輪だが、コロナ禍の開催において問題はまだまだ山積みの状況だ。
15日、Twitterでは関連ワードの「五輪途中打ち切り」がトレンド入り。
「五輪途中打ち切りではなく、五輪中止をさっさと決めた方がいい。その方がまだ安全」
「両方、中止の方向でお願いします」
などの開催中止を求めるツイートが散見される反面、
「いくら感染者数増えても死者重症者は減ってるんだから別に良いだろ」
といった開催を肯定するツイートも確認されている。
IOCバッハ会長による「ジャパニーズピーポー」を「チャイニーズピーポー」と言い間違える失言の衝撃も冷めやらぬ中、追い打ちをかけるように舞い込んできた「五輪途中打ち切り」のニュース。
このまま進めば23日には東京オリンピック開幕となるが、手放しで開催を喜べるムードでないことは確かだろう。